海外旅行をよくする人の間では、両替する時のセオリーがあります。
それは空港の両替所のレートは悪く、街中の両替所のほうがレートがいいという常識です。
東南アジアのタイやマレーシア、オーストラリアなどはまさにこれが当てはまります。
油断しているとぼったくりと思われるほどのレートを空港の銀行両替所でつかまされてしまうのです。
しかし、台湾は一味違います。「日本人にとって初めての海外旅行に一番最適な国は台湾」と言われるほど、フレンドリーな国。
便利な場所に現金の両替所があり、さらにクレジットカードを使えば両替手数料がほとんどかかりません。
逆にここでは両替をやってはいけないという場所もあるので、両替に必須の知識を紹介します。
台湾元(台湾ドル)の現金両替でオススメの場所
日本円を台湾元(台湾ドル)に両替するとき、オススメできる場所はどこでしょうか?
ぼくは過去に日本と台湾で10カ所以上の両替所を利用して、自腹を切って確かめてきました。
ここではお世辞や忖度抜きで紹介できる台湾両替所のベスト3を紹介します。
なお台湾の両替では以下の持ち物が必要なので、お忘れなく。
・日本円
・パスポート
1位 台湾の空港の両替所
結論から言うと、台湾で現金両替するなら空港の両替所が一番オススメです。
・両替レートが最安(街中と一緒)
・両替慣れしてるのでスピードが速い
・24時間営業 平日土日祝日やってる
・空港到着時なのでパスポートを必ず持ってる
・手数料30台湾ドル(約110円)取られる
デメリットもありますが、台湾で現金両替したいなら、台湾の空港でやれば間違いありません。
旅慣れた海外旅行者のセオリー(常識)では、空港での両替はご法度。
どの国の空港のレートも高めに設定されていると知ってるので、必要最低限のお金だけ両替して、街中の私設両替所を利用します。
でも、台湾は個人の私設両替所が認められておらず、全て免許制になってるいるんです。
台湾の空港の両替所と街中の両替所のレートは一緒になっているんですね。
むしろ台湾のホテルやデパートの両替所のほうが人件費がかかるので、レートが上乗せされて悪くなっているくらいです。
また街中の両替所は意外と時間がかかったりしますが、空港ならスタッフさんが慣れているため、高速でやってくれます。
デメリットは空港両替所だと手数料で30台湾ドル(約110円)取られることくらいでしょうか?
(街中の台湾銀行だと手数料を取られません)
しかし、街中で両替できる銀行や場所を探すのは大変です。30分くらい探し回ることもあります。
110円を節約するために30分歩くと、時給220円でもったいないです。
現金両替するなら、台湾の空港に着いたら、迷わず両替所へ。
これが台湾旅行を楽しむ鉄則です!
2位 台北のお茶屋さん
台湾旅行で現金両替をしたかったら、台湾の空港でやってしまえば大丈夫です。
それとクレジットカードを持っていれば、台湾の街中のATMでお金を引き出せます。
(詳しくはこちらの部分で紹介しています)
ただ、もし台湾旅行の途中で台湾ドルがなくなり、クレジットカードも持ってない場合、街中で両替しないといけません。
そんな時にオススメしたいのが、台北市の中山エリアにあるお茶屋さんです。
実は台湾では一部のお茶屋さんが両替所も兼ねているんです。
・お茶屋さんの両替レートは空港の両替所と一緒(事実上の最安レート)
・両替慣れしてるのでスピードが速い
・両替手数料の30台湾ドル(約110円)がかからない
・営業時間が9時半〜23時まで 平日土日もやってる
・中山駅からお茶屋さんまで徒歩15分くらい歩くので、立地が悪い
・台北の中山エリアしか両替してくれるお茶屋さんがない
お茶屋さんは空港の両替所の次に使いやすい現金両替所です。
レートも空港と同じで、営業時間も長く、さらに手数料の30台湾ドル(約110円)がかかりません。
欠点はお茶屋さんの立地の悪さです。
最寄りの中山駅から歩いて15分ほどかかります。また両替できるお茶屋さんはこの台北中山エリアにしかありません。
台北の中山エリアから離れた場所にホテルを取った場合、ここまで来ないといけないのはネックです。
しかし台北の中山エリアにはホテルも多いので、このあたりを定宿にすれば、追加両替する時に便利だと言えるでしょう。
3位 台北駅の郵便局
台湾元(台湾ドル)の現金両替でやってはいけない場所
台湾旅行をする時に一番使ってはいけない両替所が、日本国内での両替です。
特に日本の空港の両替所で両替をしてしまうと、著しく悪い両替レートをつかんでしまいます。
台湾元(台湾ドル)を両替するときは、日本国内では絶対やらないでください。
過去にぼくが5,000円両替してみたところ、両替レートは1,200台湾ドルと日本円という結果になりました。
台湾国内でやったらどこも1,300台湾ドルくらいは返ってきます。
5,000円につき100台湾ドル(約370円)ほど損したので、もし3万円を両替していたら600台湾ドル(約2,220円)を損していた計算です。
600台湾ドルあれば、台湾でマンゴーかき氷を2回分食べられます……。
お釣りの端数も日本円で返金されるので、使いにく過ぎです。
よかったのは丁寧なサービスくらいでしょうか?それにしてもレート悪すぎです……。
海外に行くとぼったくりサービスにあって嫌な思いをしますが、こと両替においては日本国内の両替所が一番ぼったくってきます。
くれぐれもお気をつけてください。
現金両替よりもお得なクレジットカードの海外キャッシング両替術
しかし、実は海外の現金両替(台湾の両替も含む)よりクレジットカードを使ったATM両替のほうが、現地の現金を多く引き出すことができるのです。
くわしい仕組みは後述しますが、クレジットカードを使った台湾のATM両替は以下のようなメリットがあります。
・現金両替よりもクレカ両替のほうが交換できる金額が大きい(ATMの両替レートのほうがいい。両替手数料も少ない)
・24時間365日できる
・台北だけでなく、地方のコンビニでもできる
・パスポート不要で両替スピードが早い
・一度覚えれば、他の国でも使える(他国のATMでも両替レートは安く、両替手数料も安い)
・海外旅行保険がついてるクレジットカードを持っていけば、海外旅行保険に入る必要もない
クレジットカードを使った海外のATM両替はATMの操作を覚えて、両替できるATMを知る必要はあります。
しかし、一度作ってやり方を覚えれば、いろんな国で使える方法です。
現金両替するより多くの現地通貨を引き出せますし、24時間365日どこでもできます。
台湾でクレジットカードのキャッシング両替に対応しているATMは、台湾銀行とセブンイレブンがあります。
この2つなら台湾全土のどの街にもあるので、両替場所には困りません。
またクレジットカードの中には海外旅行保険がついてるカードもあります。
年会費無料のカードで代表的なものは、エポスカードや楽天カードです。
またほとんどのゴールドカードなら海外旅行保険が付いています。
どうせ海外旅行保険を使うためにクレジットカードを台湾旅行に持っていくなら、両替もしてしまったほうがお金も多く引き出せるので便利です。
海外旅行の必需品なので持っていて損はありません。
デメリットとしては以下の通りです。
・発行するまで、クレジットカードの申請と審査に2〜3週間の時間かかる。
(カードによっては即日発行可能なものもある)
・現地で紛失したり、盗難にあった場合、止めるために手続きする必要がある
両替に使えるクレジットカードを台湾旅行に持って行くデメリットはこんな感じです。
多くのカードは発行まで2〜3週間かかります。
旅行の数日前に使いたいと思っても、発行できるカードは少ないです。
なので、前もって準備をしておく必要があるでしょう。
しかし、台湾旅行の前日の朝であれば、発行が間に合うカードもあります。
こちらは海外旅行保険も付いているのでオススメです。
台湾でのクレジットカード両替のやり方
台湾のクレジットカードキャッシングするコツはATM選びにあります。
ぼくは台湾でずっと試してきたのですが、台湾では弾かれるATMもありました。
そこでほぼ確実に両替できるATMを紹介します。
・台湾の空港のATM(台湾銀行か、兆豐国際商業銀行のATM)
・台湾銀行のATM(台湾全土にあり、成功率99%の一番信頼できるATM)
・セブンイレブンのATM(時々失敗するけど、成功率は95%以上のATM)
この3つのATMのどれかを選べば大丈夫です。
台湾のクレジットカード両替の返済方法
台湾でクレジットカードキャッシングして台湾ドルを引き出したら、その返済方法はどうすればいいでしょうか?
返済方法は主に2つあります。
・クレジットカード口座から翌月自動口座引き落とし
(もし台湾旅行中にカードで買い物したら、その支払いと同じ日に口座引き落としされます)
・ネットで自分から繰上げ返済
(自分でカード会社のホームページにログインして、銀行のカードなどを使って、繰上げ返済します)
一つずつ紹介します。
返済方法その1 クレジットカード口座から翌月自動口座引き落とし
クレジットカード口座からの翌月自動口座引き落としは、簡単かつ便利な方法です。
台湾のATMでカードを使って引き出したお金は、翌月にカードに登録している口座から自動的に引き落としされます。
クレジットカードでショッピングしたら翌月に自動口座引き落としされますが、それと全く同じです。
台湾にいるときに3万円分の台湾ドルをカードで引き出したとしましょう。
この場合はショッピングした請求(たとえば2万円)と一緒に、翌月に5万円分が口座から引き落としされます。
注意点は台湾で引き出した日から口座引き落とし日までの利子(利息)がプラスされることです。
引き落とし日まで30〜55日あるので、その間の利子(利息)をプラスして支払わないといけません。
しかし、クレジットカードで引き出した金額と利子(利息)を合わせても、現金両替した時よりも引き出せる金額は多いのです。
次に紹介する繰上げ返済は、クレジットカードやネット銀行の準備と返済手続きが大変です。
年に1回の海外旅行するくらいなら、この方法をオススメします。
返済方法その2 ネットで自分から繰上げ返済
口座引き落としはクレジットカードで買い物した時の支払いと同じ方法でした。
この方法だと、まったく手間はかからないけれど、30〜55日間の利子(利息)がかかってしまいます。
年に何度も海外旅行に行く人は、この方法だとお金がかかってしまうので、少しもったいないです。
そこでオススメするのが、ネットから繰上げ返済できるクレジットカードを使う方法です。
ネット繰上げ返済に対応しているのは、セディナカードやアコムACカードで、これらを使うと支払う利子(利息)を100円以内に抑えることができます。
やり方は以下の通りです。
1. ネット繰上げ返済に対応している銀行口座を開き、カードを準備する(三菱UFJ銀行や地方銀行、楽天銀行など)
2. 台湾のATMでセディナカードやアコムACカードを使ってお金を引き出す
3. 対応しているクレジットカードのWebページにスマホでアクセスする(当日から3日間)
4. ネットのWebページからクレジットカードと銀行のカードを使って返済する
ネットの繰上げ返済は特定のクレジットカードしか対応しておらず、ネットで使える銀行口座とキャッシュカードも必要です。
ただやり方を覚えてしまえば、台湾以外の国でも同じ手順で両替手数料を限りなくゼロにできます。
何度も海外に行く人なら、準備をしておいて損はありません。
台湾の両替でオススメのクレジットカード
では台湾のATMで台湾ドルを引き出すときに、オススメのクレジットカードを紹介します。
ランキング形式にしたので、参考になれば嬉しいです。
基本的にランキング上位から全員にオススメのカード、下位になるほど海外旅行に頻繁に行く人にオススメのカードになっています。
1位のクレジットカードは海外旅行保険もついているので必ず発行しておき、2位と3位は必要だったら合わせて発行しておくことをオススメします。
1位 エポスカード
1位はマルイの発行しているエポスカードです。
メリットは以下の通り。
・ネットから申し込めば、前日でもマルイの店舗でカードを受け取れる(即日発行可能)
・VISAブランドなので、台湾のATMでほぼ弾かれない
・初回のキャッシング(海外キャッシング含む)に限り、利子(利息)が30日間無料でお得
・年会費が無料
・年会費無料の中では一番最強の海外旅行保険がついてくる
エポスカードのいいところは、初回のキャッシング(海外のATMでお金を引き出す方法)の利子(利息)が30日間無料なことです。
利子が全然かからないので、初めてカードを使った両替を試すのにちょうどいいと言えます。
またエポスカードは海外旅行保険も付いているので、旅先に病気になっても無料で病院に行けます。
ネット上でも繰上返済できるし、ネットから申込んでマルイでその日に受け取れるエポスカードは使い勝手が良いです。
日本に帰ってきてからもエポスカードのATMやローソンなどでも繰上返済できるので、海外旅行保険付きという特典も含めて一番オススメです。
2位 セディナカード
他にもセディナカードもオススメです。メリットは以下の通り。
・年会費が無料
・VISAブランドなので、台湾のATMでほぼ弾かれない
・数日以内(3日後が目安)に繰上げ返済の金額が確定する(他のクレジットカードは1ヶ月後が多い)
セディナカードは海外旅行保険は付いていませんが、繰上げ返済するまでの速さがメリットです。
他のクレジットカードの返済確定日が1週間から1ヶ月後に確定するのに、セディナカードは数日後(目安として3日後)に確定します。
キャッシング=借金というイメージがある人にはオススメです。
デメリットは海外旅行保険がついてないので、他のカードを併用する必要があることです。
1位のエポスカードを発行してから、必要ならこちらのカードを発行するといいでしょう。
3位 アコムACカード
3位はアコムACカードです。
・年会費が無料
・アコムのむじんくんで即日発行が可能
・MASTERカードブランドなので、台湾のATMでほぼ弾かれない
・両替に繰上げ返済の金額が確定する(現状最強のカード。他のクレジットカードは1ヶ月後が多い)
アコムというと消費者金融のイメージが悪いですが、なぜか利息を全く取られない海外両替用のカードを発行していたりします。
会社員の方は、アコムのカードを作ると会社に後日連絡が行く可能性もあるのですが(そういう体験談がTwitterに寄せられました)、自営業やフリーターの人は作ってもいいかもしれません。
ただし、自動口座引き落としができなかったり、返済期日が他のクレジットカードと比べて長めです。
その分多めに利子も取られやすので、慣れないうちは使わないほうがいいでしょう。